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保険適用でできる!最新の体成分測定器を使った肥満外来とは?

体成分測定器 InBody770

「ダイエットをしたいけど続かない…」「どんなダイエットが効果的なのか分からない…」といった悩み、たくさんの方がお持ちだと思います。それは、努力の成果がなかなか目に見えないからではないでしょうか?当院の肥満外来では、最新の体成分測定を使用することで、体の状態を正しく理解し、僅かな体成分の変化も把握することができます。

肥満外来とは

肥満外来 (ダイエット外来) は、医師や管理栄養士などの専門家のアドバイスをもとに、健康な体をめざしていく診療科です。肥満外来で行われるダイエットをメディカルダイエットと呼ぶこともあります。一般的には、血液検査や体成分分析などのメディカルチェックから始まり、人によって異なる肥満の原因をしっかり調査していきます。過度なダイエットは時として拒食症など健康を害することもありますので、一人ひとりに無理のない療法をご提案します。

保険適用でダイエットできるって、本当?

当院では、保険適用でできるダイエットをご提案しています。保険診療で行う治療のメインは食事療法、運動療法、行動療法で、それを補助する形で薬物療法があります。肥満外来は健康的に痩せることを目指しているので、薬に全て任せるのではなく、適度な運動、正しい食事、無意識の食べ過ぎを防ぐことが必要になります。

肥満外来 運動療法

保険診療として認められている治療薬に、マジンドール (商品名:サノレックス) があります。適用はBMI35以上、食事療法および運動療法による効果が不十分な方に限られます。

※ 当院では2型糖尿病治療薬であるGLP-1製剤の適用外使用 (美容・痩身・ダイエット目的) は行っておりませんのでご了承下さい。

また、肥満症治療の選択肢として外科手術 (腹腔鏡下スリーブ状胃切除術) もあります。保険適用は、下記の3つの条件を満たす場合です。

  1. BMIが35以上の高度肥満
  2. 糖尿病、高血圧、脂質異常症、睡眠時無呼吸症候群のいずれかの病気があること
  3. 半年以上の内科治療で効果がないこと

広島県内では広島赤十字・原爆病院や広島大学病院で治療実績があります。希望があればご紹介させていただきますので、お気軽にご相談下さい。

何キロからが肥満外来の対象となるの?

肥満 イメージ

肥満外来の対象は、体重ではなく、BMI (Body Mass Index) という肥満を表す指標で判断します。

BMI=体重 [kg]/(身長 [m] × 身長 [m])

この計算式を元に、以下を対象とします。

  1. BMIが35以上の高度肥満に該当する人
  2. BMIが25以上で肥満に関連する合併症 (下表) を有する人
肥満に起因ないし関連し、減量を要する健康障害 (肥満症診療ガイドライン 2016 より)
1.耐糖能障害 (2型糖尿病・耐糖能異常など)
2.脂質異常症
3.高血圧
4.高尿酸血症・痛風
5.冠動脈疾患:心筋梗塞・狭心症
6.脳梗塞:脳血栓症・一過性脳虚血発作 (TIA)
7.脂肪肝 (非アルコール性脂肪性肝疾患/NAFLD)
8.月経異常、不妊
9.睡眠時無呼吸症候群 (SAS)・肥満低換気症候群
10.運動器疾患: 変形性関節症 (膝、股関節)・変形性脊椎症、手指の変形性関節症
11.肥満関連腎臓病

しかしながら、BMIはあくまでも指標。標準値、もしくは低値であっても、筋肉量と体脂肪の均衡が取れていない (=筋肉量が少なく体脂肪が多い)、「隠れ肥満」の方もいらっしゃいます。そのため、当院では体成分測定器 (InBody770) を用いて、BMIと体脂肪率を組み合わせて体型を評価しています。

なぜ体成分測定器を使うの?市販の体脂肪計や体組成計との違いは?

市販の体脂肪計 イメージ

体成分測定器ってあまり馴染みのない言葉ですよね。一般的な体脂肪計や体組成計とはどこが違うのでしょうか?

体脂肪計を使用するとき、通常、年齢や性別などを設定します。これは、統計データを体脂肪率の計算に使用しているからです。例えば、若者は高齢者より筋肉量が多い、男性は女性より筋肉量が多い、などの統計データを元に、体成分を算出しています。そのため、設定を変えたり、家族の設定情報を使ったりすると、測定結果が変わってくるでしょう。

さらに、統計データによる補正があると、筋肉量や体脂肪量の変化を敏感に追うことが難しくなります。食事療法や運動療法で実際には成果が出ているにも関わらず、その変化が目に見えないとしたら、ダイエットは続かないですよね?

体成分測定器 InBody770

当院が使用する体成分測定器、InBody770 は統計補正を使用せず、電流を流した際に測定される電気抵抗値 (インピーダンス)・身長・体重の3つの情報のみで測定値を算出しているので、ありのままの体成分を知ることができ、僅かな体成分の変化も敏感に追うことができます。

※ 管理医療機器として認められているのは InBody の中でも InBody770、S10など一部の機種のみです。

肥満外来のおおまかな流れは?何をするの?

肥満外来 診察 イメージ

肥満外来を受診される際は、まずはご予約ください。診療の流れは以下の通りです。

  1. 診察 (生活習慣のヒアリング)
  2. 血液検査+体成分測定など (メディカルチェック)
  3. BMI と 体成分測定結果から体型を評価し、改善プログラムを提案
  4. 体重日記をつけていただき、定期的な受診と体成分測定

肥満症の治療には、食事療法・運動療法・内服薬・手術がありますが、一般的には食事療法・運動療法が中心なので、まずは生活習慣の見直しが一番重要です。当院では、生活習慣の見直しにグラフ化体重日記を利用しています。グラフ化体重日記は肥満に対する行動修正療法です。体重を測定することで自分の体重を気にかけるようになるので、食べ物に気をつけたり少しでも動こうとしたり、意識が変わっていきます。1日2回体重を測定することで肥満改善を目指します。

こで一番気をつけなければいけない点は、体重が減る際に筋肉量が減ってしまうことです。筋肉量が低下すれば、せっかく減量しても体脂肪は増えてしまった (=隠れ肥満の増悪) ということになりかねません。運動療法により筋肉量を維持しながら減量することがとても大切です。

当院では、月1回程度での受診をお勧めしています。体成分測定器 (InBody770) を使って、体重および筋肉量、体脂肪量を測定しながら、正しく健康的に痩せられているかを受診毎にチェックしています。

※ 記録用紙はどんなものでも構いません。最近はアプリと連動して記録ができる体重計もありますのでスマートフォンの記録でも構いません。

入院などは必要?薬などは?

入院は基本的に必要ありません。肥満に起因する合併症の詳しい検査が必要な場合や、肥満外科手術を検討する場合は入院精査が必要になることもあります。

お薬については、いわゆる「やせ薬」というものはありません。肥満に起因する合併症に対してお薬が必要になることはあります。保険診療として認められている治療薬に、マジンドール (商品名:サノレックス) というお薬があります。食欲を抑えるお薬になりますが、適用は BMI が35以上、食事療法および運動療法による効果が不十分な方に限られます。

※ 当院では2型糖尿病治療薬であるGLP-1製剤の適用外使用 (美容・痩身・ダイエット目的) は行っておりませんのでご了承下さい。

肥満外来にかかる費用はどれくらい?

初診

初診料+血液検査・体成分測定器 (InBody770) ¥2,500~¥5,000程度 (3割負担)

再診

再診料(検査なしの場合) ¥1,000程度

ジム (Anytime Fitness 八丁堀店)

別途月額料金 (1週間の無料体験実施中)

院長からのメッセージ

肥満や肥満症の疑いのある人の約8割にダイエット経験がある一方、医師に相談したことのある人は5%というデータ (※) があります。肥満は、高血圧、脂質異常症、糖尿病などのさまざまな生活習慣病のリスクを高めることもわかっていますので、心当たりのある人は、まずは一度ご相談下さい。

当院では当ビル2階のジム:Anytime Fitness八丁堀店 (運動) や薬局 (食事指導) と連携を取りながら肥満や生活習慣病に介入し、長い目で見ながらしっかりと健康管理を行っていきます。まずはお気軽にご相談ください。

※ 製薬会社ノボノルディスクファーマ (東京) :「肥満と肥満症に関する意識実態調査」より